Q11

メイドインジャパンは今でも海外で通用する?

7 answers

A1

回答日
 2017.03.17

評価されているのは“メイド・イン”でなく“メイド・バイ・ジャパン”

総体としては評価されていますね。その本質は、僕は細やかさだと考えています。日本のマーケットは非常に特殊で、顧客からの要求もバイヤーからの要求も非常に高い。そういう厳しい環境のなかで要求に応え続けてきた。品質管理の徹底とか、ものとして気のきいたつくりであるとか、高い技術とか器用さが日本的な良さだと思っています。とはいえ、日本で製造するからいいのか、というものでもありません。日本で製造されたものでも、現場では外国人の方が作業している場合も多い。日本のものづくりの細やかさがしっかり発揮されれば、ベトナムやカンボジアで製造しても問題ないと思っています。“メイド・イン”でなく“メイド・バイ・ジャパン”が評価されているわけですから。もちろん、日本のものをただ持っていくだけではダメ。“ここまで考えて手を入れてものづくりしてるんだ!”が伝わらないと、そもそも持って行っている意味がありません。

総体としては評価されていますね。その本質は、僕は細やかさだと考えています。日本のマーケットは非常に特殊で、顧客からの要求もバイヤーからの要求も非常に高い。そういう厳しい環境のなかで要求に応え続けてきた。品質管理の徹底とか、ものとして気のきいたつくりであるとか、高い技術とか器用さが日本的な良さだと思っています。とはいえ、日本で製造するからいいのか、というものでもありません。日本で製造されたものでも、現場では外国人の方が作業している場合も多い。日本のものづくりの細やかさがしっかり発揮されれば、ベトナムやカンボジアで製造しても問題ないと思っています。“メイド・イン”でなく“メイド・バイ・ジャパン”が評価されているわけですから。もちろん、日本のものをただ持っていくだけではダメ。“ここまで考えて手を入れてものづくりしてるんだ!”が伝わらないと、そもそも持って行っている意味がありません。

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山田遊

CREATIVE DIRECTOR

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A2

回答日
 2017.04.17

現地の人の多くは、日本の品質を高く評価しています

私は普段はシンガポールで暮らしていますが、現地の人の多くは、日本の品質を高く評価しています。家電などのジャパンブランドは一昔前に比べて国際的な競争に苦労しているのは否めませんが、世界的に普及しているスマートフォンの部品が主に日本製であるように、世界の様々な暮らしの中で、日本製品への信頼度は高いと感じています。
海外で暮らしていると実感するのですが、「メイドインジャパン」は、日本の奥深い文化や自然環境と密接に関わっています。自然の変化があり、長い歴史や文化があるということは、とても貴重な環境です。そこから身についた美意識や物の捉え方が、ある種の「メイドインジャパン」であり、海外展開をする際には、とても重要な視点だと思います。

私は普段はシンガポールで暮らしていますが、現地の人の多くは、日本の品質を高く評価しています。家電などのジャパンブランドは一昔前に比べて国際的な競争に苦労しているのは否めませんが、世界的に普及しているスマートフォンの部品が主に日本製であるように、世界の様々な暮らしの中で、日本製品への信頼度は高いと感じています。
海外で暮らしていると実感するのですが、「メイドインジャパン」は、日本の奥深い文化や自然環境と密接に関わっています。自然の変化があり、長い歴史や文化があるということは、とても貴重な環境です。そこから身についた美意識や物の捉え方が、ある種の「メイドインジャパン」であり、海外展開をする際には、とても重要な視点だと思います。

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柴田裕介

CREATIVE DIRECTOR

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A3

回答日
 2017.08.17

通用するが、ニーズやタイミングを逃すと売れるものも売れない

間違いなく通用します。メイドインジャパンは品質の高いブランドとして評価されています。ただし、プロダクト・アウト(市場のニーズを意識せずに企業の意向や技術のみを重視する考え方)に陥らないように気をつけなくてはなりません。
実は、その国は品質に全くこだわっていなかったのです。競合企業のプロダクトが非常に安価だったこともあり、そちらのほうがよく売れました。要は、こだわるポイントがズレていたということで、ニーズやタイミングに合わせて販売することの重要性を痛感しました。品質にこだわりすぎるとプロダクトの価格も上がってしまいますので、コンセプトに合わせて適切な線で妥協するバランス感覚も重要です。
国や地域によってニーズが変わるという事例としては、メイドインジャパンのセラミックの包丁をペパーミントグリーン色にしたところバカ売れしたというエピソードが印象的です。日本では考えられないカラーリングですが、生魚を調理せず、カラフルな包丁でピザをカットしたいというニーズに合致したんです。あまりにもローカルで生活に根づいた部分なので見逃しがちですが、そうしたちょっとしたことがチャンスロス発生の原因になることが多いので要注意です。

間違いなく通用します。メイドインジャパンは品質の高いブランドとして評価されています。ただし、プロダクト・アウト(市場のニーズを意識せずに企業の意向や技術のみを重視する考え方)に陥らないように気をつけなくてはなりません。
実は、その国は品質に全くこだわっていなかったのです。競合企業のプロダクトが非常に安価だったこともあり、そちらのほうがよく売れました。要は、こだわるポイントがズレていたということで、ニーズやタイミングに合わせて販売することの重要性を痛感しました。品質にこだわりすぎるとプロダクトの価格も上がってしまいますので、コンセプトに合わせて適切な線で妥協するバランス感覚も重要です。
国や地域によってニーズが変わるという事例としては、メイドインジャパンのセラミックの包丁をペパーミントグリーン色にしたところバカ売れしたというエピソードが印象的です。日本では考えられないカラーリングですが、生魚を調理せず、カラフルな包丁でピザをカットしたいというニーズに合致したんです。あまりにもローカルで生活に根づいた部分なので見逃しがちですが、そうしたちょっとしたことがチャンスロス発生の原因になることが多いので要注意です。

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大沼 敦

DESIGNER

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A4

回答日
 2017.11.01

フランスにはJAPANブームが来ているので、さまざまな商材にチャンスがある

私はフランスのリヨン在住なので、パリに比べるとよりフランス人らしいフランス人たちと接していますが、日本の品質に対する信頼は確かにあります。真面目で、モラルが高くて規律も守るから、品質に関しては誇りを持っているだろうと思ってくれているです。実際には、私が携わったプロダクトでも不良が発生するなどパーフェクトではないのですが、いい意味でのレッテルがついているので、上手に利用するべきだと思います。

フランスに関していえば、JAPANブームが到来しています。航空券は価格競争により安くなっていますし、インバウンド政策の成果だと思いますがジャパンレールパスのような便利なチケットもあるため、気軽に日本へ2〜3週間かけて地方を旅行するフランス人が増えているんです。日本で嫌な思いをした人はなく、いつも笑顔で親切に接してくれるため、「日本はどこで食事をしても星付きレストラン並みのサービスだ」と言われるんですが、1,000円の定食を食べてもフランス人にとっては一流のおもてなしを受けられると喜ばれています。

これだけ好印象を持ってくれているところに、今後何を勧めていくかが重要になってきます。たとえば、パリには日本のグッズを扱うお店が多いのですが、フランス第二の都市であるリヨンには2店舗しかありません。しかも、経営しているのはフランス人なんです。最近では日本のお菓子の詰め合わせを、オンラインショップで販売しているフランス人経営のサイトが小学生の間でブームになっているなど、チャンスがたくさん転がっていますので、今のフランスは狙い目だと思います。

私はフランスのリヨン在住なので、パリに比べるとよりフランス人らしいフランス人たちと接していますが、日本の品質に対する信頼は確かにあります。真面目で、モラルが高くて規律も守るから、品質に関しては誇りを持っているだろうと思ってくれているです。実際には、私が携わったプロダクトでも不良が発生するなどパーフェクトではないのですが、いい意味でのレッテルがついているので、上手に利用するべきだと思います。

フランスに関していえば、JAPANブームが到来しています。航空券は価格競争により安くなっていますし、インバウンド政策の成果だと思いますがジャパンレールパスのような便利なチケットもあるため、気軽に日本へ2〜3週間かけて地方を旅行するフランス人が増えているんです。日本で嫌な思いをした人はなく、いつも笑顔で親切に接してくれるため、「日本はどこで食事をしても星付きレストラン並みのサービスだ」と言われるんですが、1,000円の定食を食べてもフランス人にとっては一流のおもてなしを受けられると喜ばれています。

これだけ好印象を持ってくれているところに、今後何を勧めていくかが重要になってきます。たとえば、パリには日本のグッズを扱うお店が多いのですが、フランス第二の都市であるリヨンには2店舗しかありません。しかも、経営しているのはフランス人なんです。最近では日本のお菓子の詰め合わせを、オンラインショップで販売しているフランス人経営のサイトが小学生の間でブームになっているなど、チャンスがたくさん転がっていますので、今のフランスは狙い目だと思います。

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市川由紀

PRODUCER

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A5

回答日
 2018.05.07

特にアジア圏では信頼度が高い

私はよくアジア圏を訪れますが、メイドインジャパンへの信頼度の高さを実感します。最近は、ユーズドインジャパンも非常に売れていて、中国製の中古品でも、日本で使われていたということで売れます。日本は目利きの国だと思われているため、センスの良さや品質の対する厳しさを持っているということだと思います。

これは現地パートナーに言われたことですが、たとえば日本のフィーチャーフォンは高性能なのに安価で人気があるそうです。現地で買おうと思ってもなかなか買えないため、ユーズドでも喜ばれるというわけです。

私はよくアジア圏を訪れますが、メイドインジャパンへの信頼度の高さを実感します。最近は、ユーズドインジャパンも非常に売れていて、中国製の中古品でも、日本で使われていたということで売れます。日本は目利きの国だと思われているため、センスの良さや品質の対する厳しさを持っているということだと思います。

これは現地パートナーに言われたことですが、たとえば日本のフィーチャーフォンは高性能なのに安価で人気があるそうです。現地で買おうと思ってもなかなか買えないため、ユーズドでも喜ばれるというわけです。

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住吉 優

PRODUCER

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A6

回答日
 2018.08.22

海外バイヤーの反応は依然として強い

アンビエンテで、日本のものづくりを世界に発信して販路拡大を狙う「ジャパンスタイル」という出展プロジェクトを2009年から実施しています。10年経過した今でも、依然として日本の強さを実感しています。品質だけでなく、ミニマルなところも高く評価されていますし、とりわけパッケージの美しさはよく驚かれます。

アンビエンテにはパートナーカントリーという制度があり、1つの国をフィーチャーして特別展示を行っているのですが、2014年が日本年だったんです。そのとき、日本と取引している大手インテリアブランドの社長さんなどを集めて「日本とどのようにビジネスしていくか」というセミナーを開催したのですが、みなさんがおっしゃっていたのが「繊細さが求められる」「とにかくパッケージが重要」ということでした。製品の中身はもちろん、包み込むパッケージについてしきりに言及されていたのが印象的でしたが、裏を返せば、私たち日本人が当然だと考えているきれいな包装紙も、海外では大きなバリューがあるということです。そうした繊細さを打ち出すことが、新たな販路開拓につながる可能性もあるのではないでしょうか。

アンビエンテで、日本のものづくりを世界に発信して販路拡大を狙う「ジャパンスタイル」という出展プロジェクトを2009年から実施しています。10年経過した今でも、依然として日本の強さを実感しています。品質だけでなく、ミニマルなところも高く評価されていますし、とりわけパッケージの美しさはよく驚かれます。

アンビエンテにはパートナーカントリーという制度があり、1つの国をフィーチャーして特別展示を行っているのですが、2014年が日本年だったんです。そのとき、日本と取引している大手インテリアブランドの社長さんなどを集めて「日本とどのようにビジネスしていくか」というセミナーを開催したのですが、みなさんがおっしゃっていたのが「繊細さが求められる」「とにかくパッケージが重要」ということでした。製品の中身はもちろん、包み込むパッケージについてしきりに言及されていたのが印象的でしたが、裏を返せば、私たち日本人が当然だと考えているきれいな包装紙も、海外では大きなバリューがあるということです。そうした繊細さを打ち出すことが、新たな販路開拓につながる可能性もあるのではないでしょうか。

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川津陽子

COORDINATOR

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A7

回答日
 2018.11.05

技術や素材だけでなく、品質管理への姿勢なども高く評価されています

最近の海外展示会取材でも痛感したことですが、日本のものづくりへの評価は未だに驚くほど高いです。技術や素材だけでなく、品質管理に関わっているというだけでも見る目が違います。

これは、伝統工芸品や食べ物といった文化のユニークさもありますし、丁寧で謙虚な人柄や時間を守るといった、われわれにとっては当たり前のことが、世界では非常に価値があるということを表しています。一方で、日本人自身は、その価値をいまひとつ理解できていません。もう少しうまく日本独自のセンスをビジネスに活かすようにすれば、チャンスはもっと広がるのではないかと思っています。

最近の海外展示会取材でも痛感したことですが、日本のものづくりへの評価は未だに驚くほど高いです。技術や素材だけでなく、品質管理に関わっているというだけでも見る目が違います。

これは、伝統工芸品や食べ物といった文化のユニークさもありますし、丁寧で謙虚な人柄や時間を守るといった、われわれにとっては当たり前のことが、世界では非常に価値があるということを表しています。一方で、日本人自身は、その価値をいまひとつ理解できていません。もう少しうまく日本独自のセンスをビジネスに活かすようにすれば、チャンスはもっと広がるのではないかと思っています。

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山崎泰

DIRECTOR

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