Q8
4 answers
A1
回答日
2017.03.17
生活様式の違いがあるので、そこにハマるものは展開できるし、ハマらないものは展開しにくい。日本に置き換えると分かりやすいかと思いますが、欧米ではキャンドルホルダーが良く売れています。ですが、日本ではあまりニーズのある商品とは言えません。海外の生活雑貨ブランドではよく作られている商品なんですが、日本の食卓でキャンドルを灯す生活習慣がないので需要が伸びないんですね。特に実用品は生活文化にハマっているかどうかが重要なので、日本では良く使われていても海外では売れにくいものが多い。例えば、漆器だとお椀は売れにくいけど、酒器はチャンスがあると言われます。
生活様式の違いがあるので、そこにハマるものは展開できるし、ハマらないものは展開しにくい。日本に置き換えると分かりやすいかと思いますが、欧米ではキャンドルホルダーが良く売れています。ですが、日本ではあまりニーズのある商品とは言えません。海外の生活雑貨ブランドではよく作られている商品なんですが、日本の食卓でキャンドルを灯す生活習慣がないので需要が伸びないんですね。特に実用品は生活文化にハマっているかどうかが重要なので、日本では良く使われていても海外では売れにくいものが多い。例えば、漆器だとお椀は売れにくいけど、酒器はチャンスがあると言われます。
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A2
回答日
2017.03.21
進出する目的が「海外で売上げを作る」ことを前提としてお話します。 できるかできないかではなく、難易度の問題なのですが、個人的には5つくらいの指標で見ています。
1.日本に文化的背景があるものか?日本製(また特定の産地)である理由があるか?
2.商品、企業がどのような歴史をたどっているか?
3.現地に受け入れ可能な文化が根付いているか?また根付く可能性があるか?
4.サイズが小さなものか?
5.価格が高いものか?
2を除いた4つすべてYESであると、海外展開がしやすい、逆なら展開しづらいと考えます。例えば、私の経験でお話すると、包丁は日本刀に始まる日本の刃物文化という文化的背景を持ち、世界無形文化遺産となった和食文化の浸透なども影響し、現地でブームから文化へと進化して根付いている。また高額で小さい(輸送効率がいい)ということで、まさに海外展開向きの商材と言えます。
展開する国にもよりますが、例えばヨーロッパなら、わざわざ極東の島国から輸入する価値のあるものか?といった逆の立場で考えると、難易度も見えてくるのではないでしょうか。
進出する目的が「海外で売上げを作る」ことを前提としてお話します。 できるかできないかではなく、難易度の問題なのですが、個人的には5つくらいの指標で見ています。
1.日本に文化的背景があるものか?日本製(また特定の産地)である理由があるか?
2.商品、企業がどのような歴史をたどっているか?
3.現地に受け入れ可能な文化が根付いているか?また根付く可能性があるか?
4.サイズが小さなものか?
5.価格が高いものか?
2を除いた4つすべてYESであると、海外展開がしやすい、逆なら展開しづらいと考えます。例えば、私の経験でお話すると、包丁は日本刀に始まる日本の刃物文化という文化的背景を持ち、世界無形文化遺産となった和食文化の浸透なども影響し、現地でブームから文化へと進化して根付いている。また高額で小さい(輸送効率がいい)ということで、まさに海外展開向きの商材と言えます。
展開する国にもよりますが、例えばヨーロッパなら、わざわざ極東の島国から輸入する価値のあるものか?といった逆の立場で考えると、難易度も見えてくるのではないでしょうか。
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A3
回答日
2017.03.21
「海外展開向きな商材」「海外で売れにくい商材」というのではなく、「ターゲットユーザーのライフスタイルに合っているのか、合っていないのか」という視点であれば、参考になる例はあります。
「海外展開向きな商材」というのは、私のスタンスから言えば、日本らしい機能的な価値観や情緒的な価値観が伝わるもの。現地で代替できるものはなく、「え!」と驚きを与えるものといった商材になり、ストーリー性のある商材です。商材の持つストーリーが購買動機として消費者の背中を押してくれます。
「海外展開向きな商材」「海外で売れにくい商材」というのではなく、「ターゲットユーザーのライフスタイルに合っているのか、合っていないのか」という視点であれば、参考になる例はあります。
「海外展開向きな商材」というのは、私のスタンスから言えば、日本らしい機能的な価値観や情緒的な価値観が伝わるもの。現地で代替できるものはなく、「え!」と驚きを与えるものといった商材になり、ストーリー性のある商材です。商材の持つストーリーが購買動機として消費者の背中を押してくれます。
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A4
回答日
2017.08.04
逆に、以下に該当しない商材は海外では売れにくいでしょう。
(1)美しいもの。
機能美があるかどうかは大切です。やはり、機能ははっきりしていたほうがいいでしょう。私は、1本の鉛筆が丸ごと削れるほどの切れ味がある鉛筆削りや、山桜の樹皮を使った樺細工の茶筒、毛先一本一本にナノレベルのミネラルコーティングを施した歯ブラシなどに携わっていますが、いずれも素晴らしい機能を持った美しいプロダクトです。また、日本製品は可能な限りシンプルな美しさをもっていたほうが海外では受け入れられやすいでしょう。ディテールが美しく、細部にまでつくり手の魂が宿っていることも重要です。
(2)素材の質感や表情がユニークなもの。
京都の「ウサギノネドコ」というブランドの「sola cube」が好例です。自然の造形美を伝えることをコンセプトに、たんぽぽや種子、鉱石などを透明なアクリル樹脂に封入しているのですが、素材感を生き生きと再現した完成度の高さは要注目です。
(3)使われる空間がイメージしやすいもの。
どういった空間、場面で使われるプロダクトなのかが伝えられることも大切です。たとえば鉛筆削りなら、書斎やアトリエの机の上です。使った後にどこに置くのかを伝えることも重要です。机の上と抽出しの中では、目につく頻度も、使用頻度も異なってきます。「削る」というように、動詞として表現できるかどうかも目安となります。同様に、どんなカテゴリー・属性として扱われるかも、しっかり押さえておく必要があります。属性を把握しておかないと、売り場で置かれる場所も変わりますし、横にどんなプロダクトが並ぶかにも大きく影響されます。
(4)輸送費の構成比が低いもの。
プロダクトによって例外はありますが、輸送費が商品価格の20%を超えると受注が難しくなると思います。バイヤーやディストリビューターにとっては、たとえ総額が、予算内であっても輸送費が大きいと損をした気分になってしまうものです。もし20%を超えてしまうようであれば、着値(到着値段。運賃・保険料などの費用を加算した値段)で勝負をしたほうがいいでしょう。輸送費の構成比が高い場合、FOB(本船甲板渡し条件)やEXW(Ex-Works、工場渡し)の条件にこだわってしまうと、オーダーを見送られたり、オーダー後に輸送費の高さを知りキャンセルしたりというケースが多々あります。
(5)ディストリビューターを介在させられるもの。
将来的に数千万円から億単位のビジネスに展開させたいと考えているならば、早い段階から現地のディストリビューター(問屋)を介在させたほうがベターです。
たとえば、カモ井加工紙のmt(マスキングテープ)は海外で爆発的に売れていますが、最初に海外展示会に出展したときはジェトロの合同ブースでした。非常に反応がよくていくつもの商談が成立しましたが、ディストリビューターを介在させなかったため、きめ細かいフォロー出荷ができず、スポットで終わってしまったんです。その後、現地のディストリビューターと契約して安定供給が可能になり、チャンスロスを防ぐこともできて結果が出せました。
ただ、余談ながら、mtの展開ではひとつ問題がありました。ディストリビューターを介在させると、マスキングテープにしては価格が高くなりすぎてしまうのです。そこで、ある工夫を施して、小売価格を維持しながら、ディストリビューターも扱えるようにしました。プロダクトによっては、流通チャネルを見直すことで、大きく販売動向が変わることもあるということを覚えておいてください。
逆に、以下に該当しない商材は海外では売れにくいでしょう。
(1)美しいもの。
機能美があるかどうかは大切です。やはり、機能ははっきりしていたほうがいいでしょう。私は、1本の鉛筆が丸ごと削れるほどの切れ味がある鉛筆削りや、山桜の樹皮を使った樺細工の茶筒、毛先一本一本にナノレベルのミネラルコーティングを施した歯ブラシなどに携わっていますが、いずれも素晴らしい機能を持った美しいプロダクトです。また、日本製品は可能な限りシンプルな美しさをもっていたほうが海外では受け入れられやすいでしょう。ディテールが美しく、細部にまでつくり手の魂が宿っていることも重要です。
(2)素材の質感や表情がユニークなもの。
京都の「ウサギノネドコ」というブランドの「sola cube」が好例です。自然の造形美を伝えることをコンセプトに、たんぽぽや種子、鉱石などを透明なアクリル樹脂に封入しているのですが、素材感を生き生きと再現した完成度の高さは要注目です。
(3)使われる空間がイメージしやすいもの。
どういった空間、場面で使われるプロダクトなのかが伝えられることも大切です。たとえば鉛筆削りなら、書斎やアトリエの机の上です。使った後にどこに置くのかを伝えることも重要です。机の上と抽出しの中では、目につく頻度も、使用頻度も異なってきます。「削る」というように、動詞として表現できるかどうかも目安となります。同様に、どんなカテゴリー・属性として扱われるかも、しっかり押さえておく必要があります。属性を把握しておかないと、売り場で置かれる場所も変わりますし、横にどんなプロダクトが並ぶかにも大きく影響されます。
(4)輸送費の構成比が低いもの。
プロダクトによって例外はありますが、輸送費が商品価格の20%を超えると受注が難しくなると思います。バイヤーやディストリビューターにとっては、たとえ総額が、予算内であっても輸送費が大きいと損をした気分になってしまうものです。もし20%を超えてしまうようであれば、着値(到着値段。運賃・保険料などの費用を加算した値段)で勝負をしたほうがいいでしょう。輸送費の構成比が高い場合、FOB(本船甲板渡し条件)やEXW(Ex-Works、工場渡し)の条件にこだわってしまうと、オーダーを見送られたり、オーダー後に輸送費の高さを知りキャンセルしたりというケースが多々あります。
(5)ディストリビューターを介在させられるもの。
将来的に数千万円から億単位のビジネスに展開させたいと考えているならば、早い段階から現地のディストリビューター(問屋)を介在させたほうがベターです。
たとえば、カモ井加工紙のmt(マスキングテープ)は海外で爆発的に売れていますが、最初に海外展示会に出展したときはジェトロの合同ブースでした。非常に反応がよくていくつもの商談が成立しましたが、ディストリビューターを介在させなかったため、きめ細かいフォロー出荷ができず、スポットで終わってしまったんです。その後、現地のディストリビューターと契約して安定供給が可能になり、チャンスロスを防ぐこともできて結果が出せました。
ただ、余談ながら、mtの展開ではひとつ問題がありました。ディストリビューターを介在させると、マスキングテープにしては価格が高くなりすぎてしまうのです。そこで、ある工夫を施して、小売価格を維持しながら、ディストリビューターも扱えるようにしました。プロダクトによっては、流通チャネルを見直すことで、大きく販売動向が変わることもあるということを覚えておいてください。
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