海外展開の予算計画はどうつくる？

個々の事例によってパターンが異るのでざっくりとした回答になりますが、まったく商談が成立しなかった最悪のケースを想定して、自社の事業計画の中で海外戦略にどのくらいの費用がかけられるのかを考えることです。海外戦略のマーケティングリサーチでは、覚悟を持った数字を読むことが重要になります。その上で、海外展開における助成金などをどのように活用するか、計画にあわせて考えるようにすることですね。また、展示会などを行う際も、事前にポテンシャルのあるところに働きかけをして、受注や発注などの契約を見込んでおきたいものです。なかなか難しいところではありますが。

誰が、どの市場に、どのぐらい販売したいかなど目的によって異なるので、単純に予算といってもマチマチだと思います。

予算計画を立てるには、売上計画が必要です。まず、3～5年の海外展開計画を立てましょう。どの国で、どのくらいのビジネスをしたいのか、いくらくらいの売上を狙うのか。海外に進出すれば国内へのブーメラン効果も期待できますが、それをいくらくらい見込んでいるのか。ラフなイメージでかまいません。おおよその売上計画が見えてくれば、どの程度の予算をかけられるかが見えてきます。

海外展示会に出展するときに用意するカタログなど販促物の経費も、予算に織り込むのを忘れないようにしてください。ひとつ一つイメージを膨らませながら、費用発生項目をリストアップしていき、予算を組んでいく流れです。

なお、海外進出を目指すのであれば、私は海外展示会への出展をおすすめします。バイヤーが向こうから来てくれるうえに、普段ならアポをとるのも難しいビッグバイヤーと商談できるチャンスもあります。ちなみに、海外展示会出展の予算は、250万円から300万円くらいが目安です。ブース代などを含めた出展料、物流費、渡航費、現地滞在費、カタログなどの販促物制作費などがその内訳で、もろもろ節約しても200万円くらいはかかると考えていてください。