現地への渡航費、滞在費の上手な節約法は？

やはり自分が現地に赴き、直接お客さまと話をしたり、反応を伺ったりするのが一番。とはいえ、交通費や滞在費、自分が拘束される時間のことなど考えると、なかなか難しいものです。それなら、自分の分身を現地に作る。自分の考え方をきちんと理解し、自分と同じような言葉でお客さまと接してくれる存在を作ることが、もっとも有効な手段と言えます。

そして、自分の代わりをできる存在というのが、エージェントやビジネスパートナーです。ビジョンを共有し、利益もシェアしながら共に成長していく……。そういった信頼関係を築いていくことが、海外展開では欠かせない重要な要素だと思います。

ニューヨークやパリは食費だけでもかなりかかるので、私の場合はキッチン付きの部屋（コンドミニアム）を借りて、できるだけ自炊するようにしました。外食の頻度が下がるのでコストを削減できただけでなく、栄養バランスも保つことができました。冷蔵庫すらないホテルも多い中、コンドミニアムには必ず冷蔵庫があります。なので、生野菜やヨーグルトなども気にせず購入できました。

ちなみに、現地の味に飽きた時のためにお米や味噌を持ち込んだのですが、それも重宝しました。

助成金でまかなえる費用もあると思いますが、その点は調べていただくとして、私の関わる産地では行政や団体が海外の展示会に積極的に出展しており、その際に企業の参加を募っています。はじめはそのような機会を利用して展示会に参加し、アテンドをする中で市場調査をし、出展企業さんとの情報交換などを行い、手応えを感じれば独自で足を運ぶといった流れにするとよいと思います。

交通費や滞在費については、私の場合マイルやブッキング系の旅行アプリなどを駆使して、費用を抑えるようにしています。現地を自分自身の目で見て、現地の人の声をできるだけ多く聞くことが大切だと思っていますので。小さな出費では決してないですが、自費で足を運ぶといろんなことに必死になれると思います（笑）。

航空チケットはレートによって日々価格が変わりますので、私がイギリス留学していた時は、価格を見ながら日本の販売店で買ったり、イギリスの販売店で買ったりしていました。どちらかが安いので、ひとまず比較してみてはいかがでしょうか。

なお、ロストバゲージするリスクを考えて、格安チケットの場合は乗り換え時間に余裕をみたほうがいいでしょう。「チケットは乗り換えられるようになっている」と安心しがちですが、ロストバゲージのような不測の事態は考慮されていないので注意が必要です。ちなみに私は、もしものときに備えて1泊分の荷物は機内持ち込みにするようにしています。

宿泊費を安く済ませたいなら、Airbnb（エアビーアンドビー）を活用するのもいいでしょう。ある程度の人数で行くなら、大きめのところを借りてシェアする方法もあります。ただし、長期間になると気遣いも大変ですから、早めのタイミングでリーズナブルなホテルを確保しておくのが無難かもしれません。