展示会でよく質問される内容は？

よく聞かれるのは、日本の“どこから”来たの？という地理的なこと。純粋に日本という国や文化に興味を抱く人が多いし、物作りのストーリーを知る上でも重要なことなんだと思います。また、現地では自分のことをすごく主張してくる人が多いので、逆にどこで生まれたとか、個人の背景やバッググラウンドなどに強く興味を持たれることも。
海外では、意外と日本の位置関係とかざっくりとしか知らない人が多いから、地理関係を明確に伝える手段は持っていた方がよいですね。聞かれた時にパッと見せられるような地図とか。

産地や会社紹介、手作業にかかる時間や制作日数、何年かかって一人前の職人になれるのかといった質問が多いです。

また、デザインに込められた意味や使い方、材料、製造工程、価格、納期、取引条件なども質問されますので、すぐ答えられるように準備しておくことが重要です。

小売店向けやディストリビューター向けの商品の卸売価格や、価格に関して輸送のコストは込みなのか別なのか、最低発注金額はいくらからなのかなど聞かれることが多いので、現地通貨で答えられるように資料も含めて準備をする必要があります。

アンビエンテの場合、“買い付けの場”とバイヤーさんの多くも認識しているためか、発注から納品までかかる時間やロット数の単価をズバッと聞いてくることが多いですね。FOB価格の設定はもちろん、事前にターゲットとしたい地域に関してはシッピングコストを調べておいて、提示できるようにしておくべきでしょう。少なくともアンビエンテは、単なる新作発表の場ではなく、商談の場であることを認識して準備したほうが、より充実した成果が期待できると思います。