大使館にはどんな協力・支援をしてもらえる？

各国の大使館によって仕組みや役割は違いますが、例えばオランダ大使館では、日本企業が海外展開する際に支援してくれる組織や団体を紹介しています。現地で活躍する日本人や、日本大使館、JETRO（日本貿易振興機構）、現地の日本商工会議所など、その企業に適していると思われる組織や団体を都度ピックアップして繋いでいます。そのほか、オランダで開催される展示会やイベントなどの情報も提供。また、企業誘致局という日本企業の現地法人設立をサポートするセクションもあります。ちなみに、オランダでは海外との文化交流（ビジネス支援含む）を大使館が担っていますが、国によっては、それだけに特化した組織や団体も設置されていますので、海外展開の際に活用することをおすすめします。

商品を扱ってもらえそうな取引先を紹介してくれます。BtoBの場合は制作先や卸先、BtoCの場合は小売店やバイヤーといったところでしょうか。

確かに、大使館はいろいろな人を紹介してくれたり、現地企業に声をかけてくれたりします。しかし、大使館のネットワークはあくまで「日本通」や、日本に詳しい人たちなので、本当の意味での海外進出には繋がりません。「日本食」は多少効果がありますが、日系の社会から出ない限り、大きな利益に繋がることはないでしょう。

そもそも、海外の消費者のニーズを知るのに、日本大使館に行ってもさほど意味はありません。確かに、日本大使館はリーチしやすいですが、居心地のいいネットワークの中にいたいのならば、わざわざ海外進出をする必要はないのです。それならば、一刻も早く海外の百貨店に持っていって売り込んだほうが、結果的に成功への早道になるでしょう。