ディストリビューターがチェックしているポイントは？

アイテムよりもブランドそのものを見ています。すごくいい商品の場合だとその商品だけを取引することもありますが、バイヤーは効率を重視するので、それは稀なケースと言えます。10個のアイテムを揃えるのに10社で1アイテムずつ契約するか、1社で10アイテムを契約するかでは、手間や時間、コスト面も大きく違ってきます。そういう意味で、商品を複数オーダーすることが可能かどうかは見られていますね。バイヤーやディストリビューター側としても扱っている商品が多いほうが付き合いも太くなりますから、自分がメーカー側として商品を企画する際は商品のバリエーションはいつも意識しています。店舗での棚の占有面積も売り上げを大きく左右するので、ブランドを展開するうえで大事なポイントです。

商談においては、販路が海外でも日本でも、まず熱意を伝えることが大事だと思います。当たり前の話ですが、国は違えど、人と人との関係であることには変わりありません。商談に至る時点で、すでに相手は商品やブランドに興味を抱いてくれているはずなので、その相手に対して一緒に取り組みたいと思わせる熱意を感じさせるかどうかが問われます。

また、クイックレスポンスや相手の質問にしっかりと答えるなど、ビジネスとして当たり前のことが当たり前にできることもとても大切です。ディストリビューターは数多くのメーカーを見て回っているケースが多いので、レスポンスの良さはチャンスを広げることに繋がります。 商品の持つ魅力、生産背景といった多くの情報を共有することも、熱意を伝えるのに役立ちます。言語は伝える手段として非常に重要ではありますが、あくまでも一つの手段に過ぎません。補完する手段として、資料や動画を準備するなど、いろいろな視点から万全の対策を講じることが大事です。

いずれにしても、人と人として信頼関係を築くことができれば、長期間のお取引に繋がることが多いですね。