はじめての海外挑戦で商談獲得！ これはビギナーズラック？

ビギナーズラックは自信を持っていいことです。結局、市場にニーズがあって興味を持たれて、取引まで進んだのだから。ただ、それが続かない場合もあって、そこには何か問題があるんです。例えば、生活様式の違いであったりとか、定期的に新商品が出せていないだったりとか。短期計画に終わってしまっていて、中期計画が立てられていないんですね。契約が決まることは一定のゴールではありますが、そこからが本番です。改善したり、新商品をだしたりすることは当たり前で、継続させていくための計画の見直しや改善は必要なこと。日本でもありがちですが、海外の場合でもビギナーズラックを求めて焼き畑農業のように、次はこの市場、その次はこの市場というように、消耗戦に陥ってしまっていることも少なくないですね。

海外バイヤーの方はWhat’s Newが口癖で新しいものに対し飛びつきやすいという傾向はあります。褒め上手というか、見たものに対する新鮮さに反応が大きいんです。その時は高揚したとしても、その後ビジネスとして展開していくには冷静さが必要です。帰国した後に、「当初はいいと思ったけど、日本製は高いし面倒だしやっぱりいいや」となることも。ですが、良くない商材には声はかかりません。声がかかったということは可能性はゼロではないので、ビジネスとしてどう成立させていくか、きちんとした積み重ねが重要だと思います。

商売にビギナーズラックはありません。

展示会に出展する時も、飛び込み営業をかける時も、周到な準備やシュミレーションなど、買い手の気持ちを考えて行動することが大事です。活気のあるブースや入りやすい導線を考え込まれたブースには、バイヤーも自然と吸い込まれます。また、アイキャッチとなるディスプレイやブランド・商品のアイデンティティが伝わるようなビジュアル、商材、サンプルなどをしっかりと配置して（持ち込んで）会話のきっかけを作るような努力など、すべてが絡み合うことで、商談が進んでいくものです。

逆に言えば、リピートがない場合は、そうした努力がなされていないケースがほとんどですので、ぜひ見直してみてください。